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伝統工芸品

伝統工芸品

京の色紙、短冊、和本帖は平成9年3月に京都府知事より伝統工芸品として指定を受けています。

京 伝統工芸品

色紙とは

色紙 という名前はもともと白い紙に対しての「いろがみ」から生まれた言葉です。屏風や障子などに絵を描いた際に、説明や詩歌などを書くための余白部分に色のついた紙を貼ったり枠を書いたりしたものを色紙型と呼ぶようになります。そこから小さく切られた紙を「色紙」と呼ぶようになりました。現在は大色紙(八寸×九寸)、小色紙(六寸×七寸)、寸松庵(四寸×四寸五分)が多く使われています。
平安時代には多くの物語や歌集が作られ、その中には多くの染め紙が装飾色紙として使われました。
それらは、金銀の泥絵(でいえ)や切り箔、砂子、野毛といった技法を用いた華美なものとなり、平安中期の作品とされる藤原佐理の「詩懐紙」もその一つとされています。そして鎌倉時代の頃に色紙は現在と同じ形になりました。

色紙画像

短冊とは

短冊とは短籍、短策、短尺などとも書き表され、全懐紙(一尺六寸×一尺二寸)を八等分したものを短冊と呼ぶようになったと言われています。鎌倉時代に頓阿法師や二条為世が現在の形を作ったと言われていますが諸説が存在しています。
現存する作品は鎌倉時代の末期から南北朝時代にかけてのものが多くなります。室町時代になると連歌などにも用いられ、応仁の乱の頃に起きた古典復興の流れの中で大流行となりました。
短冊に描かれるための技法として使われた金銀の泥絵は武家の狩野派、公家の土佐派の流れにも組み込まれていきました。

短冊画像

和本帖とは

和本帖は俳句や和歌、絵画や旅日記を書き残すために和紙を二つ折りしたものを糸や紙こよりで綴じたものです。洋本と異なり背表紙を持たず表紙と本文が同じ大きさのものがほとんどです。形状により「糸綴り本」「平紐綴り本」「芳名録」などの種類があり、蛇腹折りした画帖や集印帳、折手本や巻物なども和本帖に含まれます。
木材繊維をすりつぶして作る洋紙と異なり、天然の植物を漉くことで作られた和紙は繊維が絡みあうことで強靭でしなやか、「洋紙は100年、和紙は1000年」などとも言われるくらい劣化しにくく長く保存することができます。
現存する最古の和紙は飛鳥時代、701年の大宝律令が制定された時に書かれた戸籍であると言われています。

和本帖画像

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